「腰が痛いだけ」
そう思っていたのに、生活のあらゆる場面に影響を受けるようになりました。
ヘルニアの痛みは、ただ我慢すればいいものではありませんでした。
■ 日常動作で困ったこと
椎間板ヘルニアになって最初に困ったのは、**「前かがみの動作」**です。
洗顔、靴下を履く、床の物を拾う――何気ない動きが、激痛の原因になります。
特に朝は腰が固まりやすく、少し動いただけでピリッと神経に触れる痛みが走ることもありました。
このため、日常の動作をできるだけ腰を曲げない形に変えていく必要がありました。
■ 仕事中の工夫
職場では、上司に相談し、奥の席から入口付近の席に移動させてもらいました。
これにより、席を立ったり軽く体を動かしたりする際に、他の方の仕事の集中を妨げずに済むようになりました。
また、リハビリの先生から指導を受け、バスタオルを活用して椅子に座るときの工夫を取り入れました。
バスタオルを腰の後ろに挟むことで、自然に背筋が伸び、腰への負担が軽減されます。
さらに、1時間に一度は立ち上がり、軽く背伸びや足踏みをして血流を促すよう心がけました。
足元に小さな踏み台を置き、片足ずつ交互に乗せておくと、腰の緊張が和らぎます。
■ 家事の工夫
家事も腰への負担が大きい作業が多いです。特に掃除機がけや洗濯物の上げ下ろしは大敵でした。
そこで取り入れた工夫は――
- 掃除機は軽量タイプに買い替え、こまめに短時間だけ使う
- 洗濯物は腰の高さの台の上でたたむ
- 重い物は一度に持たず、分けて運ぶ
「一気にやらない」ことを意識すると、痛みの悪化を防げました。
■ 通勤・外出時の工夫
車通勤では、腰に負担がかからないよう、背もたれと腰の間にバスタオルを丸めて挟み、長時間の運転でも姿勢を保てるよう工夫しました。
信号待ちのタイミングで軽く背伸びをしたり、休憩をこまめに取ることも心がけています。
■ 心の工夫も大切
痛みが続くと、つい気持ちも沈みがちになります。
私は好きな音楽やラジオを聴きながら家事をしたり、短時間でも外の空気を吸うようにしました。
「痛みと戦う」のではなく、「痛みと共存しながらできることを探す」――この考え方が、日々を少し楽にしてくれました。
■ 次回予告
次回は、意外な腰痛の原因についてお話しします。
実は、私の腰痛を悪化させていた大きな理由のひとつが**「毎日履いていた靴」**だったのです。
なぜ靴が腰痛に影響するのか、そして腰にやさしい靴の選び方について詳しくお伝えします。
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